書籍紹介

つらい時に初めて手に取ったのが、マーフィーやナポレオンヒルに関する本でした。啓蒙書のなかでは、つとに有名ですね。つらい時間をプラスに転換してくれました。

ここでは、私が頼りにした書籍、仕事に参考にした書籍、話題の書籍などを紹介します。ご興味がありましたら、ご自分に合うかどうか確認してみてください。

今後も少しずつ追加していきます。


「圧倒的な価値を創る技術」 苫米地英人 ヒカルランド

苫米地氏の著書は、尖鋭的すぎるコメントへの批判、難解な言葉や表現などが多く、すんなり納得できる著書に巡り合いませんでしたが、この著書は彼の思想の入門書として最適と思われます。

当著書のなかで著者のテーマというのは、これからの時代で仕事で成功するためには、いかに仕事に付加価値をつけていけるか、そのためには大学院などでの勉強を優先すべきという主張です。

この著書にも「現在の日本にある企業の求人は、ほとんどが奴隷の募集」「成功したいなら働いている場合ではない」「日本経済危機論はウソであり、むしろ日本が世界一有利」といった過激なコメントが出てきますが、大切なことは、彼の表現が正しいかどうかよりも、多様な視点を知ることの重要性だと思います。

著者が、自分の会社が危機に陥った時の対応のエピソードも書かれているが、お金の問題についての

彼自身の哲学が示されていたり、不安に陥った時の対処法なども書かれていて、著者の別の側面を見たようで興味深い。

 

「『しゃべらない営業』の技術 内気・口ベタを武器にする”省エネ型”セールス手法」 渡瀬謙 PHPビジネス新書

子供の頃から無口で引っ込み思案、大勢の人と話すのが苦手だった著者が、就職後、本意ではない営業職に配属されたため、苦手なしゃべりをせずに何とか営業できないかと模索した結果、営業ツール(事前に準備した独自の資料)に「しゃべらせる」ことで成功した経験を、同じような悩みを持つ方に書いたものになっています。

ツールの中身は、ネットで入手できるような会社案内・製品サービス案内ではなく、それだけで営業をしてくれる中身になるように工夫された内容で、ツールの例も公開されています。

流暢にしゃべる営業は、お客に警戒感を持たれやすいという傾向を逆手にとり、ツールでお客の信用を得ていくという考え方に変換し自分の強みにして、独自の道筋をつける生き方というのは、営業職でなくともひじょうに参考になると思います。

「ハーバード流 幸せになる技術」悠木そのま ビジネス新書

もし、仕事上で上司に振り回されている方、世間の価値観にはずれていると感じて焦っている方、仕事に追われ疲れている方がいたら、一度読んでみることをお奨めします。

米ハーバード大学などの「幸せ」についての調査研究を紹介した書籍です。お金やモノ・地位・富から得られる成功だけでは幸せになれない、本当の意味で幸せにはなれないことを考察として挙げており、成功したから幸せではなく「幸せだから成功する」ことを主張しています。

そして幸せを継続するために有効な習慣を取り上げ、自分にあったものを取り入れて実践することを奨めています。

違法残業での過労死・自殺が相次いでいる今、自分が心から好きな仕事は何か、情熱をもって進められる目標は何かを考える時に来ているのでは、と思わせます。

「50歳からの教養力」江上剛 ベスト新書

「50歳からの・・」とありますが、サラリーマンの方なら、どの年代の方でも必読の書と思われます。著者は作家になる前は大手銀行員であり、人事・広報担当や2つの支店長を歴任され、総会屋事件の処理担当となったために検察・警察に強制捜査を受けたり、破綻した銀行の処理を担当する社長になり社会の注目を浴びたり、サラリーマンとして波乱の仕事人生を経験された人です。このような反骨精神あふれ、型破りな方がおられたことを知り、衝撃的でした。

そのような環境で培われた組織の中の問題点の洞察力が鋭く、最近問題になった、東芝の粉飾決済や電通の社員の自殺の背景が、この本の中で解説されているようで、組織の問題点が良く分かる内容にもなっています。

「未来から選ばれる働き方 『会社がなくなる時代』のキャリア革命」神田昌典・若山陽一  

PHPビジネス新書

2016年に話題になった本。冒頭に「2024年には『会社』がなくなるー。」で始まり、旧態依然の会社組織では、たとえ大企業でも変化に対応できない会社は、今後維持できなくなると示唆してくれます。このような好況で、個人は今後どのようにしてキャリアを積み上げていけば良いかを、今後の10年に向けて示してくれています。

共著の若林陽一氏が経営する派遣会社が、「正社員」として採用し派遣先で就業させたり、教育研修制度や役員にまで上り詰めるキャリア制度まで作るという、派遣会社の枠をはずした会社経営をみせてくれる第2章は必読です。

ただ、横文字が多く、研修を受けているように感じる神田昌典さんの記述部分は、読んで抵抗を感じますし、派遣業態が進む状況に一石を投じながらも、派遣業界のレールの上で業績を伸ばす若林氏のやり方は、派遣の問題点を利用していて、未来工業 山田氏のシンプルな経営方針を知ったあとでは、すっきりしません。賛否両論を生む書籍だと思います。

頭で考える経営と、心で考える経営方針の違いではないかと思われます。

「稼ぎたければ、働くな」山田昭男 サンマーク出版

高給、ノルマなし、残業なし、タイムカードなし、年間休日140日、クラブ活動費の会社補助など、従業員の就業満足度が高いと話題となった、未来工業(株)創業者の経営の考え方が良く分かる本です。難しい経営哲学・マーケティング・人材教育方法などは一切ありません。

この著書のなかにあるように、すべては「社員のやる気を百%引き出すのが社長の仕事だ」という考え方から来ているとわかります。また「仕事はあくまでプライベートを充実させるためにやるもの」であって「プライベートが犠牲になるような働き方はやめたほうがいい。そんな生き方をしても誰も幸せにならない」と言い切っています。こんな会社で働いている社員が羨ましく思えてきます。

「稼ぐ力を手にするたったひとつの方法」加谷珪一 清流出版

「お金持ちの教科書」「大金持ちの教科書」で知られる著者が、会社や組織で働く人が成功・出世するための心構えや考え方、行動について記した本です。会社に入って数年までの若い読者向けと思われます。著者の言いたいことは、あとがき「おわりに」に凝縮されています。

私自身は、成功や出世というのは仕事の結果、得られるものだと思うので、本書の内容に全面的に賛同はできませんが、物事を客観的にとらえることや、断片的な情報から本質を引き出すといった「高い認識力」を要求するGoogleの採用基準などは参考になります。また本の中では詳細はわかりませんが、「キーエンスという計測機器メーカ」が「営業のパターンを徹底してマニュアル化」していて「誰でも同じ水準の実績が出せるように工夫されている」という記述があり、いったいどんなものなのか、興味が湧きます。

「人生の暗号 あなたを変えるシグナルがある」村上和雄 サンマーク出版

本書の発行は1999年とやや古いのですが、現在に十分通じるメッセージが込められています。著者が科学者なのにもかかわらず、最近脚光をあびている精神世界とのつながりにゴールを求めているようです。第3章では、仕事に対する取り組み方や態度で仕事人生が変わっていく様を、ご自身の経験をもとに語られています。「生活のためにする仕事をレイバーと呼び、自分の仕事のためにする仕事をワークと呼ぶ。人を指導する立場の人は、ワークの方で取り組ませるとよい」といったように、指導者に対するコメントも多々あります。

エゴによる仕事を否定し、時にはプライドを捨てたことで著者の研究が進んでいった経験も述べています。エゴにまみれた仕事は、昨今の度重なる大企業の不正・腐敗・法令違反の事件を思い出させます。

「大丈夫、あなたの心は必ず復活する」橋本翔太 KADOKAWA

あらゆるネガティブな感情のもとになる不安について、心理学的アプローチ、食事と栄養、音楽の3つの観点から「心のエネルギーを回復させる」方法を挙げています。誰にも不安はつきまとうものであり、否定せず、不安と寄り添う生き方を提唱しています。

最近脚光をあびている「アドラー心理学」の考え方を取り入れており、ひどい過去を持っている人のなかにも心の元気な方がいることを紹介し、過去にとらわれない生き方をも示してくれています。著者自身が過去に心に不調をきたし、自分でも実践し効果を確認されているところに信頼ができます。実際に室内でピアノ曲や自然の音を流し、心を癒す方法は効果があると思います。

「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」齊藤正明 マイコミ新書

「ビジネス対象biz-tai2010」で上位にノミネートされた話題の書です。研究所に配属された技術者が、上司のひょんな一言でマグロ船に乗る羽目になったユニークな経験を持つ方の著書です。その後、著者は起業し航海上で得られた知恵をセミナーやコンサルティングを通して、ビジネスの世界へ応用しているとのことです。

この中に出てくるマグロ船長は、船員たちを「マネジメントする」などとという言葉は全く知らないであろうが、会社で働いている方たちよりも、よっぽど「マネジメント」の仕方を良く知っていることに驚かされます。

「お客様の『不安』を『安心』に変える聴く力」佐藤信二 経営者新書

著者は歯科医にもかかわらず、客(患者)の話をとことん聞き、客の気持を認めることで安心感をもたらし、その結果、顧客満足を得るという「営業」コミュニケーション方法論を歯科医としての仕事のなかから確立されておられます。

歯科医という専門的知識だけで強引に治療を進める従来のやり方に問題提起をしており、ビジネスを目指す方へも参考となる点が多くあります。また「相手を認める聴き方」のレクチャーは、部下に対する上司のマネジメント業務に応用できる内容です。

「仕事の9割は世間話」高城幸司 日経プレミアシリーズ

ベストセラー「営業マンは心理学者」で知られる著者はリクルート出身の方です。商談前の世間話の効用を、自らの具体例を用いて示してくれています。顧客との世間話は仕事の本題に入る前のウォーミングアップ程度と思っていましたが、世間話を効果的に用いる狙いや話題のピックアップのしかたについても説明してくれています。

世間話する相手の心理的分析も鋭く、世間話一つで仕事の結果に大きく影響を与えることのできるテクニックは、著者が自ら築きあげたものだと分かります。ビジネス書を好まない方でも、営業のエピソード集として気軽に読んでも良いと思います。営業の動機づけになるかもしれません。

「幸運と不運には法則がある」宮永博史 講談社+α新書

通常の成功法則の啓蒙書ではありません。具体的な成功エピソードを通して、その背景にあった当事者たちの努力・挫折などをつぶさにとらえながら、それらがなぜ成功をもたらしたのか、共通する成功への哲学やマインドを分析していくドキュメンタリーのような内容となっています。

仕事の幸運はその幸運をもたらすための信念や態度、あらゆる機会の活かし方が重要だということが分かります。また人生の中で一見無駄に思われるような経験が、実はのちの成功にかかわってくるキーになることも明らかにしていて、私たちも同じような機会が与えられているのだという勇気・希望を与えてくれます(スティーブジョブズの意外な学生生活も知ることが出来ます。) 逆境や試練、人生の岐路に立たされた時に頼りになる本です。

バカ社長論」山田咲道 日経プレミアシリーズ

タイトルは強烈ですが、会社にとって良い社長・悪い社長(管理職)を論じています。ダメな社長論の考え方・行動から、管理職の役割、会社の経営理念に至るまで述べた内容となっています。第四章では営業の「見積もり力」「経費の使い方」について、会計士ならではの視線でわかりやすく論じており、営業に携わる者にとって良い教科書になります。内容は初歩的レベルでも、このようなことを具体的に会社から教えてもらう機会は少ないのでは?と思われます。

「40歳からの"名刺を捨てられる"生き方 疲れた職場で生き残る8つの法則」田中靖治 講談社新書

リスクをとりたがらず現状維持することを優先し、効率だけを追い求めるサラリーマン社会のなかで、会社に頼らず「自立」して生きていくための提案がなされています。40歳からだけでなくバブル期を知らない若い方にも参考になる本です。

経済の成熟期が終わりつつあるなかで大幅な給与アップの期待はできないのに、労働環境は厳しくなってきている状況で、会社と距離を置き自分の心身を守るためにどうすべきか、誰もが考えておく必要があると思います。この書籍にも「ダメ上司」の記述があります。

「『資料を送っておいて』と言われたらチャンスと思え!」大塚寿 双葉新書

(株)リクルート出身、米大学でMBAを取得し、1000を超える企業で法人営業コンサルタントをされている方の著書。前半はカタカナ文字や理論的なことが多く、典型的なインテリの方が書いた本という印象を受けましたが、後半からの、電話アポを取るための技術や営業として成功するための考え方が具体的で参考になります。

リクルートを退職してから米大学へ進学する前に、実家でヤマメの養殖を手伝いながら受験勉強をしていたという経歴とのことで、自分の人生はどうなるんだろうと苦慮していたころを思い出すあとがきが、強く印象に残りました。

「意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講加藤廣 新潮新書

2013年初版。最近の話題がピックアップされているので理解しやすいです。仕事のことから、結婚、子育て、おカネ論、死生観に至るまで「意にかなう人生とは」について、教養に溢れたシャープな切り口でアドバイスする内容になっています。私が以前の職場にいたとき、海外の同僚(外国人)が「You don't live for work but work to live」とアドバイスしてくれたことがありましたが、著者も同様の内容を指摘しています。

「いやでも人生が好転する!ウラ目の法則」西田文郎  徳田書店

やや軽い成功法則の書です。筆者は、真面目に取り組んだのに失敗したり不運な結果に出会ったりすることを「ウラ目」が出たと表現し、多くの「ウラ目」を克服し続けることが大きな成功につながると指摘しています。面白いのは、他人から第一印象で「値打ち」を決められるため、自分自身の「イメージデザイン」の形成が重要だという指摘です。仕事の初面会時や就職面接で役立ちそうな内容があるので、その部分だけでも参考になると思います。

「20代から身につけたいドラッカーの思考法」藤屋伸二 中経出版

数年前ドラッカーの理論が流行りましたが、これは若いサラリーマン向けの入門書です。筆者がドラッカー理論を噛み砕いて解説してくれていますが、ある程度実務経験を経た方であれば、なるほどと思う部分が多々あるかと思います。内容のすべてを実務に取り入れるのは至難の業だと思いますが、今の自分の状況と照らし合わせると面白いと思います。「社員もお客様」という考え方や「モチベーションをあげるしくみ」は、大企業ほど経営者の発想にはないことかもしれません。

ビジネス書は時間とともに古くなる情報もありますので、それを踏まえて読むのが良いと思います。

「一生、仕事で悩まないためのブッダの教え」アルボムッレ・スマナサーラ  三笠書房

著者は日本へ留学後、活動を続けている方ですが、この本はいわゆる宗教本ではありません。「仕事と何か」「仕事に望む態度」について現代的な解釈をされ、仕事に振り回されない人生観を持つことを奨励しています。人間関係についても豊富なアドバイスがあり、広い見方を持つことが大事だと教えてくれる本です。

「悩んでいるヤツはなぜ成功するのか?」佐藤康行 日本アイージーエー

不安にかられてどうしようもない方や、とにかく何かにすがりたいという方向き。悩みを抱えている方を「賛辞」し、対処の仕方について述べています。具体的な悩みの例も紹介し、自信を取り戻すためのヒントも提示されています。著者のような強い覚悟まで持つことは無理かもしれませんが、本当に困っている方には一読の価値ありだと思います。